ROOT DOUBLE

 丸々二日くらい使ってルートダブルをやっていました。エンドリスト全埋め完了。シーンタイトル回収まではするけど、分岐・テキスト回収までは多分やりません。
 ここ最近出てた、元KIDの流れを汲んでるADVの一つですね。もっとも自分はこれしかやってないので他の作品は知りませんけど。
 2主人公制で、ルートA、ルートBでそれぞれの視点、ルートCでルートABの別視点、ルートDでその後の展開といった構成。BCという「心と心を繋げる能力」を扱った閉鎖空間脱出モノです。
 ルートABまでは概ね文句なしの出来でした。過酷な状況における緊迫感や登場人物の交流は読んでいて飽きることはなかったです(仕事に影響出る直前までのめりこんでた)。その分、ルートCDにおける展開は物足りなかったかなあ。伏線の回収は丁寧だったのはわかるのですが、物語の展開そのものが伏線回収の作業的な流れになってしまってたし、読み手を驚かせるような真実とか、賛否両論でるような設定上の仕掛けとかそういったものがなかったので、淡々と終わってしまった印象があります。誰を犠牲にして誰が生き残るとか、2主人公の信念のぶつかり合いとか、そういう書こうとしてるものはよかったのですが、そっちを魅せるためには文章の表現力みたいなものが足りていなかったかなと思います。
 文句書いちゃいましたけど、悪いゲームではありませんでした。充分良作と言っていいゲームだと個人的には思っています。ただもう少しの工夫や努力で傑作に成り得たと思うので、その点は残念だったな。